再☆煩悩の赴くままに~日々是反省~

自省を込めて貴女に贈る鎮魂歌

1137:そもそも

「おいおい、そうなったのは当然の帰結だと思ってはいるが、そもそもだなぁ...」の「そもそも」である。

最近は「そもそも」と思う場面が多い。

「そもそも」と言うからには、かなり前から、何なら最初から結論めいたものは判っていたにも関わらず、どんな勘違いか気の迷いがあったか知らないが、あえて悪手の方を選択するケースのことを指している。二者択一なら確率は50%、三択問題なら33%の確率で正解を探し導き出さなければならないが、世の中にそんなクイズ問題みたいな現実なんかないし、誰しもが竹下景子のような三択の女王になれるものでもないから、たまには間違ってしまうことも否めない。

ここで言う「そもそも」は、人が100人いたら99人はそっちは選ばないだろうって選択をする人が行う行為のことで、「なぜそれを選ぶ?」と頭も首も傾げなければならない摩訶不思議な現象のこと。

あまり具体的な例を挙げると、それはそれで「なんかお前、偉そうだなー」になるから危険極まりないのであるが、そんなリスクを取ったとしても、ここで語らずにはいられない、不思議な話が多いのである。

「なぜ戦争が起きているのか」とか、そんな高尚な話をするつもりはない。

あれは、宗教とか思想とか、それに根差して幼少期から受けた教育とか洗脳とか、虚栄心とか権力欲とか、いろんなモノがこんがらがって、がんじがらめになって出来上がったバケモノであるからして、ここでこんなうだつの上がらない駄文を垂れ流し続けている輩が偉そうに語れるものではない。たぶん、双方にそれ相応の主張があって、いつぞやここで語ったような記憶の改竄やら勘違いやら行き違いみたいなもので、悪い方向へ悪い方向へと誰か(神様?)の見えざる手のようなものに導かれているんじゃないかなーって思っているだけ。ここで語ることで解決するものならそうして差し上げたいが、そんな力はあいにく持ち合わせていないので、この話はそろそろ終わりにしよう。

何が「そもそも」なのか。

イニシャルトークやモザイク入れたような話をしても仕方がないし、もうなんだか面倒くさくなってきたので、あまり具体的な話をするのはやめにしよう。あとで読み返した時に「ん?何の話?」ってことになる時事問題的な話はここに残しても仕方がない。

身内を重要なポジションに抜擢・登用して、いろいろやらかしちゃって失敗したっていうあの話とか、鳴り物入りで国民全員に番号をふってカードを発行するとポイントがもらえるっていう「私の番号」での色々な個人情報漏洩だかシステム上だかデータ入力上の問題だとか、いくら生活に困っているからといってもSNSで募集されているという闇のバイトに手を出して宝石店を襲って捕まる輩の話とか、ぷっつんしちゃったのか不倫した女優の話とか、そこまで追い詰めた蝋燭使いの旦那のモラハラ的な記者会見だとか、舞い上がって不倫相手になったシェフが次々に提携話を失ったとか、そんな不倫報道を飽きもせずに垂れ流し続けるマスコミとか、不倫を糾弾していたくせに自分もホテルで密会していたリポーターの話とか、ここで挙げきることも難しいくらい溢れているのが「そもそも」。いずれの話も「そもそも...」という出だしで語りたくなる話題であること間違いないのだが、たぶん数年後に読み直したとしても、全然なんのことだか判らない話になることが簡単に想定できるので、やっぱりこれ以上具体例を挙げるのはやめておこう。

それでも「そもそも」の話である。

先程の時事ネタのような話に一家言ある人たちが語る際には、大抵の場合は「そもそも...」と話始めたくなる。この場合の「そもそも」は「だいたいだなぁ」とか「本来的にはだよ」とかに言い換えることができる。そんな接続詞として使うケースが多い。

「そもそも」の意味を、便利なインターネットで調べてみると、

dictionary.goo.ne.jp

の解説
[名]《接続詞「そもそも」が文頭に置かれるところから》最初。発端。副詞的にも用いる。「この話には―から反対だった」「目的が―違う」
[接]改めて説き起こすときに用いる語。いったい。だいたい。さて。「―人間というものは」

となっている。

「そもそも失敗することが明らかなのに、なぜそれを選択するのかね?」

「そもそも私は反対だったんだよ」

みたいな使い方をするから「最初(から)」って意味になる。

「そもそも本質から外れているんだよねー」

「そもそも、人間ってものはだなぁ」

みたいな使い方をすると「だいたい」とか「さて」みたいなニュアンスになるのか。

「そもそも」は「抑」もしくは「抑々」と書くらしい。パソコンで文字変換すると出てくるから便利この上ない。はじめて変換してみた。

語源に関する話もインターネットでなら簡単に検索できる。

japanknowledge.com

 「そもそも」は、もともとは主として漢文訓読また漢文訓読調の文章で用いられた語である。漢文訓読では「抑」で「そもそも」と読む。たとえば『論語』「学而」の、

 「夫子至於是邦也、必聞其政。求之与、抑与之与。」は、
 「夫子(ふうし)の是の邦(くに)に至るや必ずその政を聞く。これを求めたるか、抑(そもそも)これを与えたるか。」

と読まれてきた。夫子=先生《孔子のこと》はおいでになった先の国々でその国の政治の相談にあずかりますが、これは先生のほうから求められたものですか、それとも相手の方から招かれたものですか、といった意味である。この場合の「抑(そもそも)」は、「それとも」といったという意味である。
 この漢文訓読で使われた「抑(そもそも)」が古くから和文にも取り入れられ、たとえば平安前期の『竹取物語』のように、

 「抑(そもそも)、いかやうなる心ざしあらん人にか、あはんとおぼす(=いったいどのような誠意のあるかたと結婚しようとお思いですか)」

と使われた。こちらの「抑(そもそも)」は「いったい」という現代語でも使われる意味である。

また、「そもそも」を調べていくと、「『基本的』という意味はない」という話にぶち当たる。時の国のトップが国会の答弁か何かで発言したらしいのだが、「そもそも」その揚げ足を取るような話が発端らしい。語源を引用したサイトにも同じ話が書いてあるので、興味のある方は読んでみてほしい。他にもアンチの方々が声高々に「間違っている」と非難轟々である。

だが、よーく読んでみると、「そもそも」に「基本的に」という意味があるとかないとかどっちでもいいような話で、そんな接続詞の使い方ごときで「そもそも」熱く語るもんかね?とも思えてくる...。

ん?

「そもそも」なんでこんな話をなんで始めてしまったんだろう?

「そろそろ」この話はおしまいにしようかな。

ん?

dictionary.goo.ne.jp

...なんだか眠くなってきた。「そもそも」国語は苦手だったんだっけか。