再☆煩悩の赴くままに~日々是反省~

自省を込めて貴女に贈る鎮魂歌

1142:リハビリ

2023年2月のはじめにここを開設し、約6年ぶりに文章を書くという行為を復活してみた。

久々であることと、見切り発車であることを合わせてみても、よく半年も続いたものだというのが、正直な実感である。

しかも、律儀に週1回の更新ペースを厳守してまで...。

「やはり、自分は文章を書くという行為が好きなのだ」ということを、再確認することができた。

以前のものと比べても、少々お堅い内容が多く、畏まった感じがしないでもないのだが、そういう内容に特化してしまったのにもワケがある。

再開するに当たって、昨年末から今年のはじめにかけて、都合1,000本近くある以前のブログをひと通り読み返してみた。その際に思ったのは、チャラいというか軽いというか、内容が薄いというか何の役にも立たないというか、そんな悪い印象だった。もちろん、当初の目的が「後から読み返して自分自身がクスッと笑えるようなものを残そう」というものだったので、その所期の目的みたいなものは見事に果たせているから、そんなに悲観的にならなくてもいいもんなんだが、何故か読み返してみた印象は、あまりいいものではなかった。

中には今でも通用するようなものもあるにはあるし、それこそ有名な方に褒めていただいた回もあれば、自分も読んでいる他の方のブログに取り上げられたこともあったし、当時も喜んだことなんかも思い出した。以前の古いブログが検索されて未だに読んでいただいていることもなんとなーく知っている。それはたいていサッカーの4級審判資格取得の話とかスポーツ少年団認定員資格取得の話だったりするのだが、そんな他愛もない話でも未だに需要があることを嬉しく思い、それが、このような恥を晒す行為に再び手を染めてしまうきっかけにもなっている。

だからこそ、あの時よりも少しばかり歳も重ねたこともあり、今度は多少は真面目な内容に凝ってみたくもなったし、こちらが勝手に心の師匠と思っていた方が他界されたこともあり、ブログというよりはコラム的なものを紡ぎ出してみたくもなり、こんな形になっているということに繋がっている。

堅いテーマにしたせいもあってか、再開した当初に悩まされていたのは、あまりにも語彙が乏しく退化してしまった自身の文章作成能力そのものだった。以前は言葉がスラスラと出てきた、というと言い過ぎなのだが、それでも自分の考えていることを素直に言語化できていたような気がする。だが、久しぶりに再開してみると、自分自身が思っていることを表現しようとした際に、それを正しい日本語として表記する能力が著しく衰えてしまっていることに気づき、それにまず最初に愕然とした。単語、熟語、慣用句などなど、「あれ、こういうことを書きたいのだけれど、言葉にすると何て書けばいいんだっけか?」と思うことばかりで、なかなか先に進まない。単身赴任先のアパートでPCを使って書いているので、言葉を調べようと思えばいくらでもインターネットで調べられる。なのだが、自分の思っている単語ではないものが検索で出てきたりもして、そうじゃないんだよなーとか、同義語や派生語なども調べるハメになって、それでもしっくりこなくて、最終的に出来上がった文章を読んでみても「なんか違うんだよねぇ」と思ってしまったりもする。結局、老化が進んだって現実を思い知らされるだけだったりもする。哀しい。

だったら、以前のように軽いノリで、チャラチャラしたテーマにして、自分でボケて自分でノリツッコミするようなものでも書ければいいのだが、今度は気分が乗らずに話が先に進まなくなる。それは方向性が違うと瞬時に悟った。

だから、その時その時に刹那的に自分が思ったこと感じたこと目にしたことを記録として残す体で、2,000文字/回というノルマを課して文章を書くことにした。

誰かの役に立とうという気もとうに失せているので、ひとつのテーマに関する文章を書き終えて公開しても、誰にも言わないし、SNSにも流さない。数年後ないし数十年後にまだ生きていたら自分で読み返してみて、あの時はそんな感じだったのねーって思えたらいいかと、そんな感じでここまで来ている。それが目的なのであれば上々のできにはなっている。

で、半年である。

以前の毎日記事1本、10,000文字/回に比べれば、週に1度の2,000文字なんて簡単だった。集中できる時、書きたいテーマが多い時は、何本も書き溜めることもできるし、これを書くことが変なノルマにはならずに済んでいる。お気楽なもんである。

仕事を終えて帰ってきた夜に何もすることがないのであれこれとテーマを漁り、少しずつ書き始め、週末までにだいたいの形にした後、休日こそ暇で仕方がないので、一旦書き散らかした文章を推敲して体裁を整えて仕上げる。週1本で半年で26~27回と書いてきてみて、ようやく自分なりのペースも掴めてきた。なんとなくではあるが、無理のない形で再び文章を書き連ねることができるようになってきた気もする。お陰で罪プラが増える一方だ。喜ばしいことに、ここに来てようやく、リハビリを終えたという心境に至っている。